こんにちは、映画好き大学生のらー（@daigakuseieiga）です。
今回は映画『ラ・ラ・ランド』のラストについて考察していこうと思います。
ミアはなぜセバスチャンと別れて別の男性と結婚したのか、もう１つの未来はどちらが想像したものなのかを考えます。
ではいきましょう。
夢を叶えるためには手放さなければいけないものもある
まず、ミアとセバスチャンが別れた理由について考察します。
物語のラストでミアは女優として成功し、セバスチャンはジャズバーを開いており、２人はそれぞれの夢を実現することができていました。
しかし、その時すでにミアとセバスチャンは別れており、ミアは別の男性と結婚していました。
つまり、夢を実現した代わりに２人の関係は終わりを遂げてしまったのでした。
なんとも切ない結末であり、人によってはバッドエンドのように感じるかもしれません。
ではなぜミアとセバスチャンは別れてしまったのでしょうか。
その理由は「お互いの夢を叶えるため」だと僕は思いました。
ミアの夢は「女優になること」で、セバスチャンの夢は「ロサンゼルスにジャズバーを開くこと」であり、2人とも夢を最優先にしていました。
そのため、夢を叶えるためであれば関係が終わっても仕方がないと２人は考えたのではないでしょうか。
ミアのオーディションが終わった後、セバスチャンは彼女にオーデションに合格したら「女優業に没頭するべき」と言っており、自分のこれからに対しても「街に留まって自分の道を進む」と言っていました。
そしてその後ミアは見事オーディションに合格し、パリへ旅だったのでした。
セバスチャンはこの時ミアと共にパリへ行くこともできたかもしれませんが、それではセバスチャンの夢を叶えることができません。
そのため、セバスチャンはミアに言った通りロサンゼルスに留まるという決断をして、ミアもそれを受け入れたのだと思います。
ただ、夢を優先させるとはいっても、「別れることはなく遠距離恋愛をすればいいのではないか」と思った人もいると思います。
実際、ミアとセバスチャンは「ずっと愛している」と互いに言い合ってもいました。
しかしミアとセバスチャンは関係を断ちました。
なぜなら、遠距離恋愛をしていてはお互いの夢の実現に支障をきたしてしまうからです。
作中において、セバスチャンはバンド活動をしている時もミアの舞台のことが気になって集中できておらず、ミアも舞台が失敗した時にセバスチャンが見に来ていなかったこともあって心が折れてしまいました。
これらのことから、関係を続けたままでは心のどこかでお互いのことを意識してしまい、夢を追いかけることに集中できないとミアとセバスチャンは悟ったのでしょう。
よって、２人は関係を解消し、ミアはセバスチャンへの未練を断つために別の男性と結婚したのではないかと考えられます。
夢を叶えるために２人の関係を手放さなければいけなかったというのは切ないですが、だからといってバッドエンドというわけではなく、夢を実現させることができたという点ではハッピーエンドなのではないかと個人的には思いました。
夢の代わりに得られるもう１つの未来
このようにして関係を断ったミアとセバスチャンでしたが、５年後セバスチャンが開いたジャズバーで２人は再会します。
そしてセバスチャンがピアノを弾き始めると、２人の関係について起こり得たもう１つの未来のストーリーが流れ始めました。
こちらの未来ではミアとセバスチャンは結婚していましたが、このもう１つのストーリーはどちらが想像したものなのでしょうか。
まず、ミアがこの未来を想像したと考える場合、その理由は２つあります。
１つ目の理由は「ミアの視点がメインで作品が描かれていること」です。
『ラ・ラ・ランド』は基本的にミアを中心として物語が進行しており、セバスチャン目線で描かれている場面はあまりありません。
そのため、このもう一つのストーリーもミアの視点として彼女が想像しているのではないかと考えられます。
そして２つ目の理由は「ミアが脚本を書いていたこと」です。
ミアは作中でセバスチャンに勧められて自分で舞台の脚本を書いていました。
このことからセバスチャンと再会したことで、ミアはセバスチャンと別れなかった場合の未来を脚本として頭の中で書いたのではないかと考えられます。
では逆にセバスチャンがこの未来を想像したと考えられる理由は何でしょうか。
それは「もう１つの未来ではセバスチャンが夢を叶えられていないこと」です。
こちらのストーリーではミアがオーディションに合格した後セバスチャンもパリについて行っており、セバスチャンはロサンゼルスでバーを開くことができていませんでした。
そのため、ミアと別れなければ夢を実現できなかったということを想像することで、セバスチャンは自分を納得させていたのだと考えることができます。
ピアノの音色と共にこのような未来を想像した２人はうなずき合い、それぞれ別の道を歩んでいくのでした。
おわりに
最後までお読みいただきありがとうございました。
当ブログ「男子大学生の映画部屋」ではこの他にも映画の感想や考察を紹介していますので映画好きの方もそうでない方も楽しんでもらえたら嬉しいです。
ではまた。