エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスは意味が分からない!?ウェイモンド、ジョブ・トゥパキ、ゴンゴンの目的を考察してみた

こんにちは、映画好き大学生のらー@daigakuseieiga)です。

今回は映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』について考察していきたいと思います。

マルチバースやらベーグルやらが混ざりに混ざって非常に話の筋が掴みづらくなっている本作ですが、理解しやすくなるように登場人物それぞれの目的を考えます。

ウェイモンドの目的

最初にアルファバースのウェイモンドの目的を考えます。

エヴリンを導きジョブ・トゥパキと戦わせたウェイモンドですが、

彼の目的は「ジョブ・トゥパキを倒してマルチバースの崩壊を防ぐ」ことでした。

アルファバースのウェイモンドとエヴリンは、マルチバースと交信するための実験で彼らの娘であるジョイに強い負荷を与えすぎてしまった結果、ジョイを全てのマルチバースを1度に体感するジョブ・トゥパキへと変えてしまいました。

その後ジョブ・トゥパキがベーグルにマルチバース全ての情報を載せたところ、ベーグルはマルチバースを崩壊させるほどの力を持ってしまったのでした。

このままではベーグルの力でマルチバースが壊れてしまうため、ウェイモンドはジョブ・トゥパキに対抗できる力を持っており、ジョブ・トゥパキがベーグルでマルチバースを崩壊させるのを防ぐことができる人物を探していたのでした。

そして、最終的にウェイモンドが見つけたのがエヴリンだったのでした。

ゴンゴンの目的

ウェイモンドと同じくジョブ・トゥパキ、そしてエヴリンを追っていたアルファバースの人物にゴンゴンがいます。

ただ、このゴンゴンの目的と行動が謎だったという人も多いのではないでしょうか。

ゴンゴンは物語の序盤ではエヴリンにジョイを殺すように命令するなど、ウェイモンドと同じくマルチバースの崩壊を防ぐために行動しているように思われました。

しかし、物語の終盤ではジョブ・トゥパキかベーグルに吸い込まれるのをエヴリンが止めようとしたところ、ジョブ・トゥパキにベーグルの中に行かせてあげるようエヴリンに言っていました。

このことはゴンゴンがマルチバースの崩壊を容認しているようにも感じます。

では、ゴンゴンは元々マルチバースが壊れるのを防ごうとしていたのに、なぜ最終的にマルチバースの崩壊を許すような態度に変わったのでしょうか。

その理由はこれまでのゴンゴンの生き方にあると考えられます。

アルファバースや主人公のエヴリンが生きていたユニバースで、ゴンゴンはエヴリンがウェイモンドと駆け落ちすることを強くは止めていませんでした。

これは自分の意見を押し付けずに娘の意思を尊重する行為と取ることができます。

おそらくゴンゴンは自分がとった行動は正しいものだったと考えていたはずです。

そのため、物語の終盤でゴンゴンはエヴリンを昔の自分と重ね合わせ、エヴリンに対しても娘であるジョイ/ジョブ・トゥパキの意思を尊重するというかつての自分と同じ選択をさせるように迫ったのだと思います。

たとえそれがマルチバースを崩壊させる行動だったとしてもゴンゴンは自分の行動が正しいものだったと信じたかったのでしょう。

この相手の意思を尊重するという行為は、ジョイが女性の恋人を持つことをゴンゴンが認めたことにも表れています。

ジョブ・トゥパキの目的

最後にジョブ・トゥパキの目的を考えます。

ジョブ・トゥパキの目的は2つあります。

1つ目は自分と考えを共有できる相手を見つけることです。

実験によって全てのマルチバースを1度に体感できるようになったジョブ・トゥパキは最終的に「世界に意味などない」という結論に辿り着き、意味がない世界から解放されるために世界を崩壊させる力を持つベーグルを作り出しました。

しかし、ジョブ・トゥパキその段階ではまだベーグルの力を発動させませんでした。

なぜならジョブ・トゥパキは自分が感じた「世界に意味などない」という考えに確信を持てなかったからです。

そのため、ジョブ・トゥパキは自身と同じく全てのマルチバースを1度に体感することのできる力を持つ人物を探し始めました。

そしてその人物こそがエヴリンだったのでした。

その後ジョブ・トゥパキと遭遇したことでエヴリンは能力を開花させ、ジョブ・トゥパキと同じように「世界に意味などない」という回答をしました。

そこで自分と同じ境遇になれば同じ結論に至ることに安堵したジョブ・トゥパキはベーグルを呼び出してその中に吸い込まれようとしました。

しかし、ウェイモンドよって心変わりしたエヴリンの説得でジョブ・トゥパキは「こんな世界にいる自分でも生きていていいんだ」と気付いたため、マルチバースの崩壊は免れたのでした。

ジョブ・トゥパキは最終的にベーグルの中に吸い込まれるのを止まったことから、彼女が無意識に持っていた本当の目的が分かります。

それは「自分を肯定してくれる人を探す」ことでした。

ジョブ・トゥパキは「世界に意味などない」という考えを持ちながらも、本当はその考えを否定したいと思っていました。

そのため、ジョブ・トゥパキは自分と同じように全てのマルチバースを体感した上で「世界と自分を肯定してくれる人」を探し続けたのだと思います。

そしてその人物はエブリン、そしてウェイモンドだったのでした。

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました。

当ブログ「男子大学生の映画部屋」ではこの他にも映画の感想や考察を紹介していますので映画好きの方もそうでない方も楽しんでもらえたら嬉しいです。

ではまた。

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