こんにちは、映画好き大学生のらー(@daigakuseieiga)です。
今回は映画『バビロン』について「ネリーの最後」と「ネリーがマニーの前から姿を消した理由」を考察していきたいと思います。
マニーの前からいなくなってしまったネリー
ネリー・ラロイ(マーゴット・ロビー)はサイレント映画の役者として成功し、スターになるという夢を果たしましたが、その後トーキー映画の登場によって没落し、カジノに入り浸って裏社会の王であるジェームズ・マッケイ(トビー・マグワイア)に対する多額の借金を作り出してしまいました。
困ったネリーはマニー・トレス(ディエゴ・カルバ)に助けを求め、マニーもその助けに応じてこの問題を解決しようとしましたが失敗し、2人ともマッケイに追われる羽目になってしまいました。
マニーは生き延びるためにメキシコに逃げることを提案しますが、ネリーは1人で逃げるよう言います。
しかし、マニーに求婚され、それを受けたことでネリーは2人でメキシコに行くことに合意しました。
その後マニーは一緒にマッケイから逃げてきた仲間を迎えにいくために車を降り、ネリーに車で待っているように言います。
それにも関わらず、ネリーは車から降りて闇の中へと消え、最終的には遺体で発見されるという悲しい運命を辿ってしまいました。
この記事ではこれらのことについて、マニーと結婚して一緒にメキシコに行くと約束していたネリーはどのようにして亡くなったのか、なぜマニーの前からいなくなったのかを考えていきます。
ネリーの最後
後に遺体の姿で発見されたネリーでしたが、彼女はどのような最後を迎えたのでしょうか。
作中では描かれていませんが、おそらくマッケイが送った刺客の手に落ちてしまったのだと思います。
ネリーが車から降りて闇へと消えていった後に、マニーのもとにもマッケイの刺客が押し入ってきて、マニー以外の人物をあの世へ送りました。
よってマッケイの刺客はネリーを闇の中で始末した後にマニーのもとへやって来たのだと考えられます。
そのため、車でマニーを待っていたとしてもネリーはマッケイの刺客に見つかった可能性が高く、生き残る道はなかったのかもしれません。
裏社会のボスというだけあってマッケイは恐ろしいですね。
そんなマッケイになぜか見逃されたマニーについてはこちらの記事で考察しています。
こんにちは、映画好き大学生のらー(@daigakuseieiga)です。今回は映画『バビロン』について「マニーがマッケイに見逃されて生き延びることができた理由」を考察していきます。var nend_params = {"[…]
ネリーがマニーの前から姿を消した理由
マニーへの罪悪感
次に、ネリーがマニーの前からいなくなった理由について考察します。
ネリーがマニーの前から姿を消した理由として考えられることは2つあります。
1つ目が「マニーへの罪悪感」です。
トーキー映画の登場によって落ちぶれてしまったネリーを救おうとしたマニーの好意を何度も無下にして、マッケイに追われるという問題にもマニーを巻き込んでしまったことにネリーは罪悪感を感じていました。
そのため、これ以上マニーを自分の問題に巻き込むまいとしてネリーは車から降りてマニーのもとを去ったのではないかと考えられます。
しかし、マニーを巻き込まないと決めていたのであればなぜネリーはマニーの求婚を受け入れたのでしょうか。
求婚された時点でマニーと離れることもできたはずです。
ただ、「マニーと結婚した理由」も「マニーに対する罪悪感」だったのではないかと僕は思います。
マニーは作品の序盤、終盤と2回ネリーに「好き」だと伝えています。
ネリーは序盤のパーティの時に好きとマニーに言われた時、冗談だと思い軽く流していましたが、もう1度好きと言われて求婚されたことで、最初からずっとマニーが自分のことを愛してくれていたことに気付きます。
そのことに今まで気付くことができず、マニーの仕事を何度も台無しにしてしまったネリーは後悔し、自分はマニーに相応しくないと考えました。
しかし、だからといって求婚を断ってしまうとマニーが浮かばれません。
そのため、一緒には行かないと決心しつつもマニーの思いに応えて自分も愛していると伝えるためにネリーは結婚すると言ったのではないかと思います。
ハリウッド黄金期の最後
ネリーがマニーの前から姿を消したわけとして考えられる2つ目の理由は「酒と薬でネリーが壊れてしまった」ことです。
作品の序盤から終盤までネリーはずっと酒を飲んで薬を摂取し続けていました。
特に落ちぶれてからはその量が増えたようにも思われます。
そのような生活を続けていたら壊れてしまってもおかしくありません。
実際にネリーの言動はどんどん意味不明になっていってました。
そのため、マニーと一緒にメキシコへ向かっている時、すでにネリーの意識はほとんどなく、車から降りてマニーの前から去ったのもネリーの意思ではなかったことが考えられます。
ではネリーの行動が彼女の意思ではなかった場合、ネリーの最後には意味がなかったのでしょうか。
僕はそうは思いません。
なぜなら「酒と薬」はハリウッド黄金期を象徴するものだからです。
酒と薬によって狂っていくネリーを描くことで『バビロン』はハリウッド黄金期の末路を表現しているのではないでしょうか。
おわりに
以上が「ネリーの最後」と「ネリーがマニーの前から姿を消した理由」についての考察です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
当ブログ「男子大学生の映画部屋」ではこの他にも映画の感想や考察を紹介していますので映画好きの方もそうでない方も楽しんでもらえたら嬉しいです。
ではまた。